かつては、比較的目新しいデジタル物への関心が高かったのですが、この所は様々な事情や心理的な変化に伴って、いわゆる『物欲』が全般的に低下している今日この頃でした。
そんな私が久々に手にした新しいデジタルもの……とは？

といっても、只の携帯電話なんですがね。

以前は携帯電話を使用していたのですが、急遽思い立ってやりたい放題の放蕩生活を送る様になって以来、携帯電話の使用頻度の低下と経費節減の必要に迫られた事から、携帯電話を手放して数年。
手放した当初は手持ち無沙汰と言うか、暇つぶしの手段を一つ失ったと言うか、とにかくそこはかとない寂しさを感じたものでした。
しかし、元々電話をかける相手もなし、もちろんかけて来る相手もなし、メールもネット経由で事が足りるとなると、次第に携帯電話の必要性を感じなくなり、そのまま現在へ至る——なのでした。

元々、始終不特定多数の相手からの電話やらメールの対応に振り回されて、自分の自由になる時間——一息つける時間が取れない事に閉塞感を覚える様なタイプの人間ですから、携帯電話の無い生活に一度慣れてしまえば、とても自由で居心地の良いそんな生活に程なく順応してしまったのです。

プライベートはそれでも良かったのですが、求職活動をする、仕事を探すとなると、携帯電話の無いライフスタイルが問題になりました。

最近は、どこでも誰でも携帯電話を使用しているという認識が当たり前になっているのか、仕事の面接に行く度に「携帯電話の番号は？」と聞かれます。
そしてこちらが「持っていませんが何か？」と返答すると、『今時携帯電話も持っていないのかよ！』とでも言いたげに、密林の奥地で希少動物でも見つけた様な視線を返すのです。
すると決まって「携帯電話って嫌いだし、使わないから契約解除したんです」と返します。
その言葉に面接担当者が「へぇー」と、何とも言えぬニュアンスの声を漏らします。

だからといって、それが理由で落とされた記憶は無いのですが、「緊急時の連絡を取る際に手間だなぁ」とは思われていたのでしょうね。
プライベートの知人からも「携帯導入しなよ」と言われた事もありますが、臆せずスルー。
その結果かどうかは分かりませんが、余り深い人付き合いってこの所していません。

そんな私がなぜ今更携帯電話の導入に踏み切ったのかと言うと、8月以降のエントリーでほのめかしている様に、ちょっとしたトラブルを抱えたおかげで、自分自身のライフスタイルを根本的に改める必要があるな——と感じたのです。
その結果の表れの一つが、今回の携帯電話導入だったりします。
つまり、以前の様に「えっ、携帯持ってないの？」と言われない様に、仕事に対して以前よりもう少し優先順位を上げて考えてみようかな……と言う事です。

本音を言うと、今でも余り携帯電話に拘束されたくない気持ちに変わりはないのですがね。

で、結局私も先日ドコモな人になってしまいました。
でも、どうせ電話は殆ど受けのみ、その他はメールとネットしか使わないだろう私は、迷わずHigh-Speedモデルを選択しました。
懐事情から型オチ品の￥0ですけど。

現時点では出来るだけ出費を抑えたいだけに、使用そのものを出来るだけセーブするつもりですが、多少懐に余裕が出て来たらパケホーダイに切り替えて、ニコモバ使いまくりだぜぃ！　とか考えてます。